草加市政に対する一般質問【アプリを活用した行政サービスの申請について】2020年6月議会

昨日で草加市議会6月定例議会(6月4日~6月18日)が終了しました。
6月の定例議会では草加市政に対する一般質問を3つのテーマで行いました。

3つ目の『アプリを活用した行政サービスの申請について』の要約版を記載します。

新型コロナウイルス感染症への感染拡大防止策として、市民の方が市役所へ申請手続を来庁せずにスマートフォンなどから申請することで、市役所へ来庁されることによる密を避けることも一つの手段だと思います。
一つ、事例を申し上げますと、渋谷区では窓口混雑の緩和や区民の利便性向上、職員業務の効率化を目的に、今年4月から無料通信アプリLINEを用いた住民票等の各種証明書類のオンライン申請サービスを開始するという発表がありました。
このアプリのサービスでは、利用者はアプリの区公式アカウントのトーク画面上で申請内容を選択して、スマートフォンなどで撮影した身分証明書の写真と自分の顔を撮影した写真を添付し申請するというものです。この申請を受け、区が発行した住民票等は郵送で自宅に届くという仕組みです。
住民票や課税証明書、所得証明書、納税証明書などが対象となっております。
本人確認については、身分証明書の写真と自分の顔を撮影した写真をAIで確認するというものであり、職員にとっても本人確認の手間がかからない点が優れていると感じます。
発行に係る手数料の支払いについては、申請時にアプリ専用の電子マネーで払うことができるとのことです。
また、このアプリでは、各種書類の申請の受け付けだけでなく、妊婦面談等の予約や区が開催する各種講座の予約の申請の受け付け、道路や橋、公園の遊具などの破損・不具合などの通報、落書きの情報提供の受け付けも行っております。
さらに、詳細な時期は未定ですが、今後、飼い犬の登録や鑑札の再交付、注射済票の交付・再交付の申請にも対応するとのことです。
割愛しますが、そのほかにも様々な行政サービスをアプリから受けることができます。
このサービスは、アプリからの申請ですので、24時間どこでも申請が可能であることから市民の利便性向上に加え、市民の方が市役所に来庁されることによる密を避ける手段としても有効であります。
草加市でもアプリの活用を検討したほうがよいのではないかと思い一般質問をしました。

<質問>
このようなサービスについて、草加市の導入状況は?
<回答>
多くの自治体では、ホームページで様々な情報を提供するとともに、ホームページ上のリンクから電子申請システムや汎用予約システムを開き、申請や予約を行うという仕組みが多く採用されてる。
しかしながら、この場合は、ホームページ内の情報が多く、必要な情報を探すのが難しいといった点や、電子申請システムなどの利用において慣れないと難しいといった点が課題であると認識している。
この点、渋谷区のアプリは、重要な情報や利用頻度の高い申請などを厳選した上で、全てがLINEの操作間で利用でき、また、手数料の決済サービスも併せて提供されているサービス統合型のアプリであることが特徴であり、これにより利用者が簡単に利用できるものとなっている。
このようなサービス統合型のアプリは、草加市では導入には至っていない。
また、このアプリ内で提供される各サービスの本市の状況では、まず、住民票などの申請については、同様なサービスの提供はない。
次に、道路などの不具合の通報については、アプリへの提供はなく、電子申請システムを用いることにより同様の機能の実現が可能であり、道路の補修依頼については現在電子申請で受け付けを行っている。
また、相談窓口などの予約については、アプリでの提供はなく、ホームページからの予約についても、一部の業務で専用の予約システムを利用しているものの、全庁的に利用できる汎用の予約システムは導入していない。

<質問>
導入についての市の見解は?
<回答>
住民票などの申請については、本人の確認をどのように行うかが重要なポイントとなるが、渋谷区のアプリでは、本人の確認手段として、スマートフォンなどのカメラで撮影した自分の顔と身分証明書の顔写真とをAIの認証で比較して本人確認を行う技術を採用している。
この確認手段については、総務省がセキュリティー、法律の観点から問題があり、電子署名を用いるべきとしていることから、草加市でこのアプリを利用することは現状では困難であると考えている。
なお、渋谷区で導入したものと同じようなサービス統合型のアプリは他にはないが、住民票申請に特化したものとしては、大阪府四條畷市が本年4月から利用を開始したアプリがある。
このアプリは、電子署名の読み取りに対応しており、本人の確認手段としては問題がないものとなっているが、その一方で、住民票の申請のみの取扱いにとどまっており、渋谷区のような様々なサービスを提供するものとはなっておらず、市民の利便性の向上と費用対効果を考慮しますと、もうしばらく見合わせるべきと考えている。
今後については、様々な民間事業者により新たなアプリが提供されることも想定されるため、情報収集に努め、市民の利便性が認められ費用対効果が見込まれるアプリがあれば、導入について検討していく。
また、アプリとは別に、草加市では未導入の汎用の予約サービスにつきましては、施設の講座の利用者数の制限や窓口での対面業務の減少といった点で、新型コロナウイルス感染症防止対策としても有用であると考えられるので、庁内における需要等を確認した上で導入を検討していく。

1つ目の一般質問の『新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金について』もご覧くださいませ。
2つ目の一般質問の『新型コロナウイルス感染症の影響による小・中学校の対応について』もご覧くださいませ

草加市議会議員
菊地 慶太