一般質問【ふるさと納税について】2019年2月議会

本日で2月20日から3月19日まで行われていました2月定例議会が終了しました。
2月の定例議会にて3つのテーマで一般質問を行いました。

②【ふるさと納税について】の要約版を記載します。
ふるさと納税の市場規模が大きくなっており、ふるさと納税の制度をもっと有効活用する
ことで、草加市の財源確保や地域活性化の一助になるのではないかと考えています。

<質問>
草加市における過去3年分の「流出分に当たるふるさと納税による控除額」と「流入分に
当たるふるさと納税による寄附額」の推移は?
<回答>
平成27年度は、市民税の減収分が9,691万9,000円、寄附額は4,597万円。
平成28年度は、市民税の減収分が1億7,762万1,000円、寄附額は7,671万5,056円。
平成29年度は、市民税の減収分が2億5,198万3,000円、寄附額は4,888万7,000円。

<質問>
過去3年分の流出額と流入額の差額の推移について、市の見解は?
<回答>
平成27年度の差額は5,094万9,000円。
平成28年度の差額は1億90万5,944円。
平成29年度の差額は2億309万6,000円。
ふるさと納税における流出額と流入額の差額は増加傾向にある。
都市部の自治体では、住民税からの控除が寄附収入額を上回り、税収としてはマイナスと
なることが避けられないというのが実情である。

<質問>
近年ではクラウドファンディング型ふるさと納税が注目を浴びている。
クラウドファンディング型ふるさと納税とは、自治体が抱える問題解決のため、ふるさと納税の
寄附金の使い道をより具体的にプロジェクト化し、そのプロジェクトに共感した方から寄附を
募る仕組みである。
クラウドファンディング型ふるさと納税の有効性について、市の見解は?
<回答>
特定のプロジェクトに賛同いただいた方から寄附を募ることは、地域を問わず多くの方々に本市の
取り組みを御理解いただけるものとともに、市の財政負担の軽減につながるというメリットがある。
しかし、自治体が行うクラウドファンディングは、目標金額を達成できなかったとしても、
寄附者の意向を反映するため、原則的にはそのプロジェクトを実施する必要がある。
寄附が集まらなくても、その事業は行われるため、寄附を行ってでも事業を実現させたいという
意識が働きにくいという側面も一方ではある。

<質問>
クラウドファンディング型ふるさと納税を行う場合、どのような必要要件があるか?
<回答>
対象が社会貢献などテーマに寄附者の共感を得られるような特別に魅力があるプロジェクトで
あったり、また地域課題の解決にもつながるプロジェクトといったことが必要要件になる。

<質問>
現在、または今後予定している草加市のプロジェクトや事業でクラウドファンディング型
ふるさと納税を利用できそうなプロジェクト等があるか?
<回答>
可能性としては、リノベーションまちづくり、また草加ふささら祭りや国指定名所、
草加松原に関する事業などが考えらる。
しかし、いずれの事業も、いかにして市外の方からの寄附者の共感を得られるような
プロジェクトとして募集していくかという課題もあるので、関係部局と協議していく。

<質問>
平成31年度に予定している葛西用水の桜並木の保全事業は、要件に合うと思うが、桜並木の
保全費用をクラウドファンディング型ふるさと納税で集めることについて市の見解は?
<回答>
主に桜の伐採が主となりますので、プロジェクトへの共感や賛同が得にくいものと考えて
いるが、今後新たに植樹などを実施していく際には検討を進めていく。

<質問>
クラウドファンディング型ふるさと納税のプロジェクトを市民やNPO団体から募集する
ことについて市の見解は?
<回答>
市民の皆様や団体によるプロジェクトの場合、数年をかけて少しずつ発展させていく
ケースが大多数である。
クラウドファンディングによる資金支援は、一時的なものにとどまることから、
どのようなプロジェクトに対し支援することが有効か先進事例を調査研究していく。

<質問>
クラウドファンディング型ふるさと納税のプロジェクトに、「ふるさと起業家支援
プロジェクト」を活用することについて市の見解は?
<回答>
地方自治体がクラウドファンディング型ふるさと納税を活用し、地域課題の解決に
資する事業を立ち上げる起業家に対し、事業に共感する方からふるさと納税を募り、
補助を行うというものである。
地域課題の解決に資する具体的な事業に対する支援であるという制度の趣旨を念頭に置き、
事業内容や事業の持続可能性などについて慎重に精査をする必要がある。

ふるさと納税制度の活用した資金調達の窓口は、自治体にしかできないことです。
また共感を集めるプロジェクトは、自治体だけで考えるのは難しいかもしれませんが、
既に市民や団体の中には、共感を集めるプロジェクトを実施している方々は多くいます。
草加市が窓口となって市民や団体に対してプロジェクトを募集し、プロジェクトを取りまとめ、
クラウドファンディング型ふるさと納税を活用することは、実現可能性かつ実施すべきであると
考えています。
ふるさと納税の制度をもっと有効活用することで、草加市の財源確保や地域活性化の一助になる
ようこれからも働き掛けを行っていきます。

草加市議会議員 菊地慶太