【GIGAスクール構想について】草加市政に対する一般質問(2021年9月議会)

本日で草加市議会9月定例会が終了しました。
9月の定例会では草加市政に対する一般質問を2つのテーマで行いました。

2つ目の『GIGAスクール構想について』の要約を記載します。

国のGIGAスクール構想に基づき、草加市では小・中学校の生徒・児童が1人1台のタブレット端末を活用できるように、タブレット端末1万8,912台と、Wi-Fiに接続できるモバイルルーター500台を昨年度に整備いたしました。
現場の先生たちは、タブレット端末を活用するために研修を受講したり、ICT支援員のサポートにより授業での活用が進んでいると思います。
タブレット端末は、コロナ禍においてオンライン授業の実施や不登校の児童・生徒への利用など、様々な活用が期待されます。
児童・生徒のために、タブレット端末を効率的・効果的に活用していただきたいと想い、多岐にテーマで質問いたしました。

<質問>
これまでのタブレット端末の活用状況についてです。
今年度の1学期までは、主に通常の対面式の授業で活用されていたかと思います。
授業内でどのように活用してきたのかお伺いいたします。
<答弁>
日々の授業では、ほぼ全ての教育活動において活用しており、教師が教材を提示したり、児童・生徒がお互いの考えをリアルタイムに共有したりすることで、主体的かつ探究的な学びが実践されております。
また、教師が児童・生徒の学習状況を即時に把握し、個に応じた指導につなげております。

<質問>
タブレット端末を活用していく中で、学校現場から教育委員会にどのような意見が出ているのかお伺いいたします。
<答弁>
タブレット端末を活用していく上で、現場からはどのような意見が出ているのかについてでございますが、児童・生徒が意欲的に学習に取り組む姿が見られた、児童・生徒同士の情報共有がスムーズに行われ、意見交換が活発に行われるようになった、多くのクラスが一斉に使用することでWi-Fiがつながりにくくなることがある、ICT支援員の派遣をもっと増やしてほしいとの声が届いております。

<質問>
タブレット端末活用の事例を共有する仕組みについてです。
タブレット端末の活用は、学校の先生にとって新しい取組であり、日々タブレット端末を活用する努力をされながら取り組んでいると存じます。
先生の中には、タブレット端末の活用を得意とする先生や、そうでない先生もいらっしゃると思います。
また、学校単位では、子どもたちにタブレット端末を自宅に持ち帰ってもらい、保護者との懇談会をオンラインで実施した学校があったりと、学校単位でも活用にばらつきが見られます。
全体的な活用レベルを上げるためには、各学校の有効事例などを共有する仕組みが大切だと思いますが、各学校での取組事例などを共有する仕組みはどのようになっているのかお伺いいたします。
<答弁>
情報視聴覚担当研修会やタブレット端末に係る研修会に参加した教員が効果的な使い方の事例を各校に広めており、研修会で学んだことを各校で伝えることで取組事例の共有を進めております。

<質問>
タブレット端末の破損、故障についてです。
故意ではないけれども、タブレット端末を落としてしまい破損した事例があると伺っています。
そこで、これまでタブレット端末が破損、故障した件数と、その主な理由についてお伺いいたします。
また、破損、故障した場合の対応についてもお伺いいたします。
<答弁>
9月2日現在、17件の破損、故障の報告がありました。主な原因は、落下によるものでございます。
破損、故障した場合の対応につきましては、現在は児童・生徒数の減少によって端末の数に若干の余裕があるため、交換で対応をしております。

<質問>
耐用年数についてです。
タブレット端末を動かすための基本的なソフトウエアがありますが、その基本ソフトウエアの有効期限はいつなのか、また更新は可能なのか、あわせて更新しなかった場合の影響についてお伺いいたします。
<答弁>
基本ソフトウエアの有効期限は5年で、2026年6月末まででございます。
有効期限後には、基本ソフトウエアの更新をすることができなくなり、その影響としてセキュリティ上の問題が生じることとなります。

<質問>
バッテリーの寿命についてですが、一般的にバッテリーの劣化は端末本体に比べて早いです。
昨年度に導入したタブレット端末のバッテリーの寿命はどのぐらいなのかお伺いいたします。
あわせて、バッテリーを交換した場合の概算費用が分かればお示しください。
<答弁>
バッテリーの寿命は、メーカーによると2年から3年程度であり、交換にかかる費用は、現時点で消費税を含め1台当たりバッテリー台が1万9,800円、交換の技術料が2万4,750円、合計4万4,550円と伺っております。

<質問>
交換するとなると1台当たり4万4,450円となり、タブレット端末の本体の購入金額4万5,000円とほぼ同額になります。
そう遠くない未来に、基本ソフトウエアの有効期限とバッテリーの寿命が来ます。
そこで、基本ソフトウエアの自動更新の有効期限やバッテリーの寿命がある中で、今後どのように対応していく方針なのかお伺いいたします。
<答弁>
基本ソフトウエアの自動更新の有効期限やバッテリーの寿命がある中で、今後どのように対応していく方針なのかについてでございますが、これらは全国の自治体で共通の課題でございますので、今後国の財政支援も見極めながら、児童・生徒の学習に支障が生じないよう、タブレット端末本体の更新も含めて、より適切な対応を行ってまいりたいと考えております。

<質問>
2学期に行われているオンライン学習の内容についてです。
草加市内の小・中学校では、8月27日に2学期の始業式が行われ、その後、授業の一部に対してタブレット端末を活用してオンライン学習を行っております。
2学期に行われているオンライン学習の内容についてお伺いいたします。
<答弁>
現在各家庭で行われているオンライン学習の内容についてでございますが、各校の実態に合わせ、アプリケーションを用いたドリル学習や教科書の内容を進める学習などに取り組んでおります。

<質問>
タブレット端末にWi-Fiを接続するためのモバイルルーターの貸し出しについてです。
これまでの貸し出し実績と主な貸し出し理由についてお伺いいたします。
また、オンライン学習の通信費用負担はどのようになっているのかお伺いいたします。
<答弁>
ネットワーク環境がない家庭に対し、412台のモバイルWi-Fiルーターを貸し出しております。
通信費は市が負担しております。

<質問>
授業に参加することが困難な児童・生徒に対する活用についてです。
2学期以降に行われているオンライン学習は、新型コロナウイルス感染症拡大防止策として一時的に行われています。
今行っているオンライン学習を、新型コロナウイルス感染症拡大防止策だけでなく、様々な理由による不登校の児童・生徒たちや、学校に登校しているけれども、教室には入れず、保健室等に登校している児童・生徒たちに対して、本人が希望すれば、タブレット端末を活用して授業に参加できるなどの学びの機会を提供する仕組みを整備すべきであると思います。
現状の取組状況と今後の取組方針をお伺いいたします。
<答弁>
不登校や、登校していても教室に入れない児童・生徒に対するタブレット端末の活用についての取組状況ですが、現在小学校19校、中学校9校で活用しており、オンラインで朝の会への参加や健康観察、ドリル学習などに取り組んでおります。
今後の取組に対する方針ですが、これまでの取組を継続して、希望する児童・生徒にオンラインで授業の配信をすることを推進し、児童・生徒が双方向で授業に関われるようにするなど、より一層の内容の充実を図ってまいります。
また、現在参加できていない児童・生徒に対しまして、できるだけ参加できるよう働きかけを続けてまいります。

<要望>
2点要望いたします。
1点目は、不登校の児童・生徒に対するタブレット端末の活用についてです。
オンライン上で授業に参加を希望する不登校の児童・生徒たちに対して参加しやすいよう、タブレット端末の活用において一層の内容の充実を図っていただくよう要望いたします。
2点目は、タブレット端末の耐用年数についてです。
今後、国の財政支援がどうなるかは未定ですが、そう遠くない未来ですので、児童・生徒の学習に支障が生じないよう適切に対応していただくよう要望いたします。

草加市議会議員
菊地慶太(きくちけいた)